太宰府庁での河内王の生活は多忙を極めたようです。新婚の二人とて ゆっくり話すゆとりも無く、手持女王も夫に話しかける機会も少ない毎日。唯一のふたりの安らぎは夜、共にする床で時間を忘れ語り合うことでした。
瞬く間に 新婚の三年間が過ぎる頃 河内王の身体に異変が表れます。日増しに強まる 肝の臓あたりの痛みです。薬司(くすりのつかさ=医者)からは肝の臓器の悪性の腫れ物が原因とのことで短い余命が知らされました。その約半年後河内王はこの世を去りますが この間、手持女王はけっして涙をみせることはなく しかし燃えるような愛情を静に注ぎ続けました。
永久の別れの日が日一日と近づきつつあるのを胸の内にひめながら・・。
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