香春恋歌(4)

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いよいよの時を迎えると河内王は彼女に対して「私の亡骸は、しず殿(手持女王をそう呼んでいたようです)の実家のすぐ近く、いつもふたりで香春の山を愛でていたあの鏡山のふもとに埋めてほしい」と言われました。皇族の墳墓が故郷の地以外に作られることは極めて異例ですが この願いが聞き届けられ現在も鏡山のふもとに静にたたずむことになります。

その時の気持ちを手持女王は歌に残しています。

「万葉集巻3-417」                                    「王の親魄逢へか豊国の鏡山を宮と定むる」(おほきみのにきたまあへか とよくにのかがみのやまをみやとさだむる)

「大君の 自然の美しさを愛で、生きとし生けるものすべてを慈しむ尊き心が 天に叶ったのでございましょう。都ではなく この田川の地の鏡山を永生の宮とさだめていただけました。」

古墳を霊視すると 未だに墓前に花を手向け続ける手持女王の姿が こころを打ちます。

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